センター長挨拶

地域共同テクノセンター長 佐藤紳二

地域共同テクノセンター長

機械システム系 教授 佐藤紳二

2020年度は、前年度末からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内だけでなく世界的に様々な経済活動が制限される状況となってしまいました。津山圏域の企業の皆様も、大変厳しい状況の中で、企業活動に取り組んでいらっしゃることと思います。テレワークによる在宅勤務等の対応が基本的に難しい製造業においても、独自のガイドラインを設けるなどして、感染防止の対策に取り組む動きが進んでいると報じられていますが、津山高専におきましても、開校以降初めて、遠隔授業を中心とした教育活動を実施することになり、教職員、そして学生も経験したことのない学校生活を送ることになりました。

このような状況の中、産官学連携活動も非常に難しい状況ですが、逆にこのような状況下であるからこそ、津山高専にできる地域連携・地域貢献活動を推進していくことが重要であるとも考えます。

既にご案内のように、津山高専では平成28年度より従来の4つの専門学科体制を「総合理工学科」の1学科に組織変更し、基礎教育の強化、生物・化学などの新しい専門分野の拡充、工学教育の高度化、分野横断・融合教育の推進など,新しい教育・研究体制となりました。一方、津山圏域の産官学連携関連の動きとして、津山市では、ビジネスの創出による雇用促進、技術者教育による競争力の強化等を目的として、平成27年につやま産業支援センターを立ち上げられています。また、平成28年10月には津山高専内に「つやまイノベーションセンター」が設置されています。「つやまイノベーションセンター」は、津山高専の高い研究開発力を活かし企業の技術開発や製品開発支援を強化するために、つやま産業支援センター、日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター、地元企業、津山高専の連携によって設置された研究・開発拠点です。イノベーションセンター内には、専任コーディネーターを配置するとともに、津山高専の研究者と企業技術者から構成される3つの研究会が組織されています。新素材や次世代インフラ関連技術開発を行う「メタル研究会」、農業・医療・福祉介護ロボット研究の推進・実用化,製造現場等における生産性向上を推進する「ロボット研究会」、企業のIT化を支援する「IT研究会」の3つの研究会です。さらに、「津山高専技術交流プラザ」の活動としては、産学交流会・企業PR会・出前講座・研究室/企業相互訪問・会員企業からの学生卒業研究テーマの募集など、地域企業のニーズに合わせた組織的な取り組みがなされてきました。

現段階では、以上のような産官学連携の活動も、様々な制約・制限下の中での活動を強いられている状況です。ですが、逆にICTやIOTの利活用を推進するチャンスとみることもできます。上述したような、これまで整備されてきた産官学連携の礎をさらにレベルアップさせる機会と捉えることもできると考えます。テレワーク・リモートワーク需要が高まる中で、チャットやオンラインビデオ会議のためのツールが多様化してくることは必然でしょうし、これまでテレワークが難しかった業種でも、それを可能にするような新たなICT・IOTツールが開発されることも考えられます。このような状況では何もできないと諦めるのではなく、できる方法を探すこと、あるいはそれを創り出すことが重要で、そしてそんな中で、企業の皆様や行政と本校が連携することで可能になることもあるのではないかと考えます。高専プラザやイノベーションセンターの活動等を通じて、連携によって新たに可能になることを見出していくことができればと思いますので、ご意見等、何かありましたら、お寄せいただけますと幸甚に存じます。

いずれにしましても、大変厳しい状況下ではありますが、圏域の企業の皆様方には、今後とも高専の設備、人材、ネットワークを活用して頂くとともに、将来地域を支える学生の教育と津山高専の持続的な発展に関して、引き続きご指導、ご協力賜りますようお願い申しあげます。