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竹炭について

 竹炭の特徴と用途

 環境破壊が大きな社会問題となっている現在、炭の持つ水質浄化・土壌改良作用等の特徴が見直され、地球にやさしい環境作りにまで利用されるようになってきています。 また、各地で自治体による補助金事業として大型の炭焼き窯が設置され、地域興しが行なわれています。

竹炭の特徴

炭の代表的な特徴としては市販の書籍の多くに書かれていますが次のようなものが挙げられると思います。

  1. 多孔質と呼ばれるパイプの集合体になっていて、竹炭1g(小指の先程度)で内部表面積は約250〜300uにもなると言われている1)
     
  2. 約2〜3のミネラル(灰)分を含んでいて、アルカリ性である。
  3. 焼き上げる温度によってその性質が大きく変わる。

しかし、なかには相反することもあり不明な点が多くある。
そこで本研究は、氾濫した情報の裏付けと、竹炭の物性調査および用途拡大を目的として行なっています。

竹炭の用途

現在、炭には40種を越える用途があると言われている。 代表的なものには次のようなものがある。

  1. 農業的用途
     ・ 土壌改良
     ・ 畜産分野への利用
  2. 工業的用途
     ・ 電磁波遮蔽
    2)
  3. 地球にやさしい環境づくり
     ・ 酸性雨対策への利用
     ・ 木質系廃棄物の炭化による地球温暖化防止への貢献
     ・ 木質系廃棄物の再利用化
     ・ 水質浄化
  4. その他
     ・ 家庭燃料
     ・ 脱臭・調湿剤
     ・ 
    工芸品への利用

 これらのうち、一部については研究成果が発表されていますが、今後順次調査をしていくことを考えています。

竹炭に関する本年度の研究成果の一部

比表面積の測定

比表面積をBET N吸着法で測定し、焼成炭化温度との関係について検討しました。一般には竹炭は木炭に比べ比表面積が大きく200〜300u/gあると言われていますが、我々が測定した結果では650℃で約18.6u/g、1050℃で約6.1u/gとなったが、測定の未熟さもあるがバラツキが大きいことがわかった。今後は、地域で焼かれた炭、活性炭化処理材について比表面積を測定していく予定である。

水道水中の遊離塩素・トリハロメタンの吸着効果

 現在多くの浄水場で消毒に塩素が使用されていますが、その塩素が有機物と反応を起こし、発癌性のあるトリハロメタン(以下THMと記す)を生成すると言われています。そのため、溶解性汚染物質の除去による水質浄化が浄水場の重要プロセスとなっています。
 一般にTHM除去のために普及している家庭の浄水器には、ヤシガラ粒状活性炭が使用されています。
 ここでは、竹炭(焼成炭化温度650℃)と市販のマングローブ炭を用いて水道水中の残留塩素、THM吸着能について調査しました。

 その結果、左図の遊離塩素濃度は水を放置しておくと炭の有無に関係なく蒸発し、徐々に減少する傾向を示していました。また、マングローブ炭は約10日もかかる吸着が、竹炭は3日ほどで完了することがわかりました。
 右図のTHM濃度は、炭無しの場合徐々に増加しています。マングローブ炭と竹炭も2日目までは増加傾向が見られます。これは、竹炭やマングローブ炭に含まれていた有機物と反応したからだと考えられます。その後は減少しており、残留塩素の吸着能が高い竹炭がマングローブ炭よりもTHMの生成を抑制していることが考えられす。

 今後は、活性炭化処理させた炭の使用、流水中に設置した場合や焼成炭化温度の違いが液体や気体中の吸着成分の変化に及ぼす影響について調査する予定です。
 

これらの測定にあたり、ご協力頂いた岡山大学、美作女子大学のみなさんにお礼申し上げます

*1)炭・木酢液の利用事典、岸本定吉監修、創森社発行 (97年12月 p.22)
 2)京都大学木質化学研究所編、木のひみつ、p.170、東京書籍(1997)

 

[電顕写真]

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最終更新日 : 2003/03/31