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竹の現状
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 竹は昔から生活の中で箸、家財道具や護岸等多く用いられていて、日本人にとっては身近な存在です。 いまでも庭園を始め園芸資源として用いられていて、とても親しみやすい植物です。 また、タケノコの時は生鮮食料品として扱われ、成長後は農業・漁業用をはじめとした資材として扱われるユニークな自然資源です。
 工業的にはエジソンが京都の真竹の繊維を炭化して電球のフィラメントを作ったことは有名です。 最近では環境問題とも関係して竹の持つ各種特性が注目されるようになっています。

竹の生息地域

 竹と笹の区分については種々な説があるが、一般には「たけのこ」が地上に現れ成長を終えると竹の皮が離脱するものを竹と呼び、成長後も長期間にわたり皮を保持しているものを笹と呼んでおり、世界には約1500種類もの竹が生息していると言われています。
 世界の気候区分から竹の生息分布域1)を見て見ると、世界中で竹林は約1600万haでその約80%が熱帯地域に生息しており、さらに、その約90%はアジアの熱帯からモンスーン地帯や温暖帯に生息していることが一般に知られています。


 
竹は生息域の最寒月の平均気温によって生育型を散稈型、株立型、中間型に分けられて、日本に多く生息するモウソウチク、マダケは地下茎の茎子からの稈が成長するタイプであり散稈型と呼ばれている。
 一方、平均気温20℃以上の熱帯地方では短い地下茎がそのまま立ち上がって稈を成長する株立型となります。 この種の竹は挿し木感覚で増殖させることができて、広大な土地で栽培され多方面で利用されています。
 

日本の竹資源の現状

 日本の森林資源の現況を面積的に見ると表のようになります2)

日本の森林資源の現況 (単位:千ha)
区分 総数 森林面積 竹林面積
総数 25,146 23,333 152
国有林 7,844 7,844
公有林 2,730 2,725
私有林 14,572 14,425 147

 表からも理解できるように竹林面積は森林全面積に対して約0.6%であって、しかも林野庁等により管理されるのではなくてその大部分は私有林になっていて、マイナーな扱いになっていることがよくわかります。
  竹材を産出する竹林(たけのこ用竹林は除く)は竹林面積の約半分でその約6割が九州地方に存在しています。
 そのうちモウソウチク生産量の一位は鹿児島県であり、マダケについては大分県が一位で、共に全生産量の約4割近くを占めています3)。大分県には、国内唯一の竹に関する公的機関である別府産業工芸試験場があります。

竹の有用性

日本には笹を含めて約700種あると言われていて、有用竹としては次の3種類が挙げられます。

モウソウチク(孟宗竹)


モウソウチク 

約300年前に琉球から鹿児島市磯公園へ移されたのが始まりと言われていて、現在でも竹林面積は鹿児島県が最大で直径が20pになるものもあると聞いています。 

マダケ(苦竹)


マダケ

 日本古来の竹といわれていて、竹林面積の約50%を占めていると言います。稈は平滑で葉はやや大きく竹皮には斑があり、毛はない。 節の環は二重(二環状)で、節間は50pにもなり、竹細工に使われています。

ハチク(淡竹)


ハチク

 マダケに似たところもありますが、節間はやや短く径も比較的細く枝は密であって、節の下に蝋分が付着しています。
 写真から、ハチクとマダケを比べてみると違いが良くわかります。

 通常、モウソウチクのタケノコが採取できる頃以外は竹林に入ることはありませんが、竹皮が脱落していくときの稈の色合いは、言葉には表現できないほどの美しさです。ぜひ一度足を運んでみてください。
 しかし多くの竹林は、里山近くに位置しているのに、竹が密集していて枯れた竹などで足の踏み場もないほど荒れています。
 最近、地球温暖化防止に温室効果ガスの一つとして炭酸ガスの削減が議論されていますが、これには、主として化石燃料の消費による炭酸ガスの発生抑制と、植物による炭酸ガスの吸収固定化が必要です。
 荒れた竹林では、炭酸ガスの吸収・固定化能は低下し、朽ち果てた竹からは炭酸ガスが発生すると考えられるので、利用・整備する必要があります。
 そこで、本年度から竹の利用について研究を開始しました。

 

*参考文献 
 1) 内村悦三、「竹」への招待、p.21、p.32(図)、研成社(1996)
 2) 農林統計協会編、図説農林業白書(平成9年度版) 林業の動向に関する年次報告参考付表、p.9
 3) 大分県別府産業工芸試験所資料
 4) 岸本、池嶋、竹炭・竹酢液のつくり方と使い方、農分協(1999)

 
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最終更新日 : 2000/02/23