中学校の理科の実験で,水に電気を流すと,水素と酸素に分かれたのを覚えていますか? 燃料電池は,特殊な物質のなかで,水素ガスと酸素ガスを反応させ,その時にでるエネルギーを電気に変える装置です。 水素ガスさえ用意しておけば、空気中の酸素を用いていくらでも電気を作ることができます。 さらに排気ガスも出さずに出てくるのは水だけという優れものの装置なのです。 右写真は,燃料電池の実験装置です。
水素は将来燃料電池の燃料としてたくさん使われるようになります。 その水素を環境にやさしく生成するために,身近にあって使われずに捨てられているお湯のエネルギーを利用するのがこのシステムです。 熱電素子の片面にお湯を,他の片面に水を流すと発電します。この電気を使って水を電気分解し効率よく水素を生成するシステムを研究しています。 右図は,熱電素子水分解システムの概念図です。
私たちは光を様々な場所で利用しています。光はその性質によりいくつかの使い方があります。 照明用の光(可視光),大腸菌などを殺菌する光・産業用に使用される光(紫外線), 暖房・加熱のための光(赤外線)が例としてあげられます。 この研究室は,その光を出すもの(光源)に関する研究をしています。 現在は光源が大きく変化しようとしています。 今まで照明の主流であった放電ランプがLEDや有機ELに変わろうとしています。 また,水を殺菌処理するための光を使った装置も高効率化・高出力化を求められています。 この研究室の目的は,環境に優しく経済的な光源システムを世にだす,ということです。 これらの研究を通じて,研究計画力・計測技術・深い洞察力・マネージメント能力を学生諸君に身につけてもらえるように, 一生懸命頑張っています。
地球にやさしいエコエネルギーの一つとして太陽光電池と熱発電素子の研究をしています。 太陽光電池は,これまでのより厚さを100分の1ぐらいにして,省エネ,省資源太陽電池を開発しています。 熱発電素子は岡山県のプロジェクトに参加しています。21世紀のエコエネルギーを一緒に考えていきませんか? 右写真は,鈴鹿サーキットで行われたソーラーカーレース鈴鹿に参加した時の様子です。
電気エネルギーは,人間が生きていく上でなくてはならならないものになりました。 この大事な電気を地球環境に過大な負荷をかけないように効率よく供給するための方法について, さまざまな斬新なアイデアをもとにして,研究しています。